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長(武田)清子先生を偲ぶ会のご報告(9月8日)

本年412日に満100歳で天に召された長(武田)清子先生を偲ぶ会が、さる98日にICUキャンパスで開かれました。ICU生は愛弟子の1期生から孫弟子に当る現役生まで、それに大学関係者や先生が生前に関わってこられた様々な団体からもご参加があり、参加者は200名をゆうに超えました。

第一部は、祈りと追悼。開会は世話人会を代表して1期生の北代淳二さん。続く祈祷は3期の棟居勇牧師、聖句はヨハネによる福音書の「真理はあなたたちを自由にする」でした。追悼の言葉は、先生とご縁の深い大口邦雄元学長とウィリアム・スティール先生、そして日本宋美齢基金会の久保田博子様。4期の小澤浩さんから、先生の思想史研究の展開について伺う事ができました。自分が先生に就いていた頃の講義や輪読やシンポジウムの意味が、今にして判った気になりました。

第二部は、思い出と懇親。幾人もの教え子やお親しい方々から、ICU創世期の頃のエピソードや先生に教わった事、或いは思いがけない逸話など、ご披露頂きました。ご長男の長幸平さん(東海大学教授)からは、家族の想いのこもったユーモアに溢れたお話を伺う事が出来ました。締め括りに先生の晩年のお言葉をご紹介頂きました。「私の人生の歩みをふり返ってみますと、内外の実のいろいろな方々に出会う機会を与えられ、その交わりからいかに多くを学ばせていただいてきたか、今さらのようにその記憶がよみがえってくるのを覚えました。」(自伝「出逢い・人、国、思想」キリスト教新聞社、あとがき )

100年のご生涯を通じて、常に人に向き合い人との出会いを大切にしてこられた先生に、改めて励まされた気がしました。ICUで学べて良かった、恩師と呼べる方と出会えて良かったと思ったひと時でした。

文責:木越純(27 ID83)