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川島重成先生と行くオンライン・ギリシア旅行ご案内(4月30日)

私たちは現在、国際基督教大学名誉教授 川島重成先生がギリシアを旅した折々に撮影した写真を
電子情報化してウェブ上で公開しようという企画を進めています。

川島先生がギリシア地誌学者ヴァンダプール教授とともにギリシア各地の遺跡を巡ったのが 1967
年。先生の教育的情熱の発露である「ギリシア旅行」を始めたのが、1983 年3月。新型コロナ・ウ
イルスに追われるように周遊した(今のところ)最後の旅行が、2020 年3月。この間じつに半世紀!
しかも、他の団体ツアーとは比ぶべくもないこの旅行で訪れる場所の選択には先生独自の着眼が働
いていました。このように年月と情熱を注いで訪れたギリシアおよび地中海世界各地で撮った写真
はおおよそ一万枚。その中から厳選し編集しつつある写真集成 Corpus Photographiarum
Shigenarianarum(通称 CPS)は、ギリシアについて学び、ギリシアを旅する誰にとってであれ、
価値あるアーカイヴとなることは間違いありません。「永き研鑽と大いなる愛」(ダンテ)の結晶だ
からです。

この CPS を編集する作業の過程で、オンライン版ギリシア旅行を企画し、「川島先生と行くギリ
シア旅行」を待ち望んでいる人やギリシアについて学びたい人に広く提供しようということになり
ました。川島先生の著書『ギリシア旅行案内(同時代ライブラリー)』(岩波書店 1995 年)には 76 枚
の写真が、その増補改訂版である『ギリシア紀行——歴史・宗教・文学(岩波現代文庫)』(岩波書店
2001)には、88 枚の写真が掲載されていますが、今回のオンライン旅行では、じつに 150 枚以上が
(それもカラーで)、川島先生の解説と共に堪能いただけます。ギリシアのそれぞれのトポス(場所)、
そこにまつわる神話、出土した壁画・彫刻・壺などについて、ギリシア文明史全体との関連で先生ほ
ど的確に語れる人はいません。それだけではありません。『ギリシア旅行案内』の 1 枚目の写真は古
代のアテネ女神の浮き彫りの写真、2枚目の写真は現代の「復活祭」(庭で羊肉を焼いている)の写
真です。この選択は、先生のギリシアへの関心が古代から現代にまで及ぶだけでなく、ヘレニズム
(ギリシア・ローマ文化)のみならずヘブライズム(ユダヤ・キリスト教的伝統)をも包含している
ことを象徴的に示しています。余人の追随を許さぬ川島先生の独擅場と言えましょう。
今回のオンラインギリシア旅行(第 1 回)は、ギリシアの風土、最も代表的な遺跡・文化遺産な
どを紹介しつつ、ギリシア文明の大まかな流れが把握できるよう編集されています。通常ならば 14
日間のツアーが春の一日に午後だけで、しかも歩かないで経験できますので、ふるってご参加ください。


日 時 2022 年 4 月 30 日(土)14 時〜16 時 30 分(途中 15 分の休憩あり)
司 会 佐野 好則
案内役 川島 重成
申込み 下記のアドレスからお申し込みいただけます。
https://forms.gle/wns2DawPMScHJuMi6
前日までにアクセス情報をお送りします。事前にアクセスの試行をお願い
いたします(今回はご参加頂けなくても、2 回目以降のご案内をご希望の
方も、メールアドレス等のご登録をお願いいたします)。

◯ 川島先生と行くオンライン・ギリシア旅行は、少なくとも全5回シリーズを予定しています。
次回以降、ふつうのツアーでは行きにくいギリシアの辺境や、トルコ・南イタリア・シチリア
島の遺跡、パウロの足跡なども訪れる予定です。
○ この CPS の企画を推進するために資金が必要です。「川島先生と行くギリシア旅行」を愛した
人たち、あるいは応援してくださる人たちのポケット・マネーでのご支援は大歓迎です。オン
ライン旅行への参加と資金援助は基本的には無関係ですが、資金援助の志のある方には、一口
1000 円を(何口でも、あるいは何度でも)、下記の口座に振り込んでいだだけますと、今後のオ
ンライン旅行の準備・編集、そして CPS のアーカイヴ化に向けて、「朝、種を蒔け、夜にも手
を休めるな。実を結ぶのはあれかこれか それとも両方なのか、分からないのだから」(コヘレ
トの言葉 11: 6)という気概で仕事をすすめている委員会やそのメンバーにとって、実質的支援
のみならず何ものにも代えがたい励みになります。ご一考いただければ幸甚です(学生諸君は
その限りではありません)。
お振り込み先(振込手数料のご負担をお願いいたします)
三井住友銀行 国分寺支店 普通 2399555
上野薫(ウエノカオル)

文:小林(上野)薫 (CPS 事務局)
cps.cps2022@gmail.com