湯浅八郎記念館では4月14日より特別展「よみがえる宮古島の祭祀 写真家、上井幸子と比嘉康雄が写した記憶」の開催を予定していましたが、COVID-19の影響でやむなく中止となりました。
展示した主に1970年代撮影の白黒写真179点は、戦後沖縄の激動の時代にあって宮古島の人々が辛うじて守り伝えてきた祭祀の姿をとらえた貴重な記録です。多くは女性が神職を務め、中には島民以外はもちろん、集落内でも目にすることがタブーであった秘儀もありました。
本展は関係者の全面的な協力を得て準備を進め、ふたりの写真家の作品を並べて紹介するのは沖縄県外では初めてとなる予定でした。残念ながらオープンすることは叶いませんが、代わりにオンラインで展覧会をお楽しみいただけるよう動画を制作しました。共同主催者の藤田ラウンド幸世先生(本学客員准教授)が、展示室を巡りながら知られざる琉球の精神文化を解説します。以下のアドレスよりぜひご覧ください。
https://subsites.icu.ac.jp/yuasa_museum/special_exhibitions.html#special_exhibits_spring
文:具嶋恵(湯浅八郎記念館学芸員)